トラウマケアに関わるお仕事の方
身近な人のトラウマケアやトラウマの予防に関心のある方
ご自身のためのセルフケアの方法を知りたい方
子育て中の方、子供と関わるお仕事をされておられる方
このオンライン講座は、2月〜3月にかけて行われた「アートでトラウマを癒す!!」の3回講座の集大成です。
3回分のエッセンスをご紹介。
アートを用いた心のケアについて、お伝えしていきます。
<トラウマとは?>
一般的にトラウマは
戦争、事故、虐待、災害、または暴力的な事件など
過酷な経験がトラウマの原因になると言われています。
そして、その対応は専門家でないと関われないもの
そんな印象を持っておられる方も多いのではと思います。
しかし、実際には、
トラウマは私たち誰もが抱える可能性のある心の傷であり
私たちがトラウマという言葉で考えるよりも
身近なものである可能性が高いのです。
<何がトラウマになるのか?>
実は、私たちは誰しも
その大きさに違いはあるにしても、
なんらかのトラウマ的体験を抱えています。
災害や事故にであって、直接に被害を受けていないとしても
予想外の大きな出来事が起これば
なんらかの心の反応は起こって心は傷ついています。
また、子どもたちにとっては
そもそも、起こること全てがいつも予想外の大きな出来事です。
とても怖い思いをしたり、心が傷つく体験をした時
それはまさにトラウマ体験です。
そんな時、親をはじめとした周りの大人から
適切なケアを受けることがなければ
後々に影響を残す大きな傷となってしまうことも
少なくありません。
また家族など、身近な人がトラウマを抱えていると
周りの家族も深く傷ついてしまうということも起こってきます。
トラウマの原因となる出来事は個人によって全く違います。
過酷な体験をしていないからトラウマはない
とも言い切れないのです。
<トラウマを知り、理解しよう>
前述の通り、トラウマは誰にでも起こりうる、
あるいは抱えている問題です。
PTSD(心的外傷後ストレス障害)の治療にはもちろん
専門家が関わるのは必須ですが
一般の方々が、トラウマを理解して
基本的な対処法、対応を知ることによって、
周囲の誰かが、あるいはご自身が
望まない痛みや苦しみを
追ってしまうような体験をしたとき
傷を深めてしまうのを防ぐことができます。
PTSDになることを防ぎ
健康性を取り戻していくことができます。
<言葉では語れない心の傷にはアートが>
実は受けた心の傷は何らかの方法で表現していかなければ
傷はより深まってしまいます。
しかし、傷を受けた心の状態を言葉で表現することは難しく
そのせいで、心の傷はますます深まり、
複雑化してしまいます。
そこで、非言語的なアート表現が重要な役割を果たします。
アートを通じて表現することで、
言葉にできない感情や体験を安全に表現し、
心の傷を受け止めることができます。
また、アートの創造的なプロセスは
自己回復力を高め、心の傷を癒す助けになっていくのです。
<誰もが取り組めるアートによるトラウマケアのアプローチ>
アートに対して、苦手意識を持つ方も多いのですが
絵を描くのが上手いとか、センスがあるとか
一般的に考えられているようなアート表現の技術などは
全く関係ありません。
アートは誰にでも扱うことが可能なものです。
アートを用いて安全に表現できる場を増やしていくことが
トラウマケアに繋がっていくことなのです。
<開催日>
2024年4月13日(土)10:00〜11:30
<参加費>
3,300円(税込)
<ご参加方法>
この講座はオンラインでzoomを用いて開催されます
・初めてzoomをお使いの方はこちらをご参照ください。https://x.gd/cihD4
・ご参加の際、基本的にご発言の時間以外は、マイクはオフでお願いします。
・ご都合の合わない方は、後日、アーカイブでのご視聴も可能です。
ジョーンズ 美香 プロフィール
日本大学大学院芸術学研究科修了。米国、レスリー大学大学院表現アートプログラム修了。ヨーロピアン大学院表現アーツセラピー博士課程修了。マサチューセッツ州臨床心理士。Parent and Child Interaction Therapy 公認心理士。 Trauma Focused Cognitive Therapy 公認心理士。日米において、二十数年間、メンタルヘルスクリニック、病院、学校、就労支援プログラムなどで臨床やカウンセリングやセラピストの養成などに従事する。現在はマサチューセッツ州にある表現アーツセラピーセンターのクリニカルスーパーバイザーとして人材の育成と共に、子どもから大人までのクライアントに表現アーツセラピー及びカウンセリングを提供している。専門はトラウマ療法およびインターモデル(複合的)表現アーツセラピー。
森すみれ. プロフィール
アートと心の遊び場*Musehouse主催。
阪神淡路大震災後のボランティアをきっかけにアートセラピーに取り組み、1997年より子どもや大人の自由創作スペース「ミューズハウス」をスタート。心理学、アーツセラピーに関する研究を続けながら、アーツセラピーの普及にも力を注ぐ。現在は、神戸を拠点に講座やワークショップ、オンラインクラスのほか、宿泊型の自然のと触れ合うアートリトリートを開催。
その他、2012年からは毎年、Touch Artsプロジェクトの代表として、ボランティアベースで、「大人も子どもも自由にアートで表現できる場」としてのイベントを開催し続けている。